鍵開けをするとお客さんのいろいろな反応をみれるのが楽しみの一つであります。
たとえば、早く解錠が成功すると「すごい！」と感心されます。
路上で車の鍵開けをやっているといつの間にか大勢のギャラリーができている、なんていうこともありますね。まあ、見られていたり話しかけられているとこちらも緊張してなかなか集中できなくなるということもあるのですが。

この間玄関の解錠を依頼されたので行ってきました。
アパートの鍵を開けて欲しいということでミワのU9を解錠してきました。
ミワのU9は普通のピッキングでは開けることができないので専用の特殊な工具を使って解錠します。

しかし、普通だったら開くはずがいつもとちょっと感触が違いました。
お客さんに何か防犯対策をしていますか？と聞いてみると内側に１００均で買ったカバーをつけているとのことでした。
たしかに、最近１００円ショップでもサムターン回し対策のグッズなどが売っていることがあります。
別の工具に変更して試してみたらあっさり開けることが出来ました。
すぐに解錠できたのでお客さんが喜ばれると思ったのですがそうでもない様子です。
お客さんは不安そうに「これって意味なかったんですね・・・」と１００均のカバーをもって唖然としていました。

たしかにプロの鍵屋ならいろいろな鍵に対応できるように工具を数種類用意しているので開けることが出来ましたが、泥棒なら一つしか工具を持っていないこともあるので意味が無いわけではないと説明しておきました。１００円グッズでもないよりはマシですし、本格的に防犯対策をしようと思うならもっといい商品もありますよということをアドバイスさせていただきました。